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故郷の雨 ――淡路市長―― 門 康彦

愛と正義の政治家、『砂楼の伝説』の著者でもある詩人 門康彦淡路市長の『故郷の雨』ネット版を、順次紹介してゆきます。

出会いと別れ

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 自宅(門下市塾)と看護大学の間の道を登校していく現役の生徒達が、最近、私の姿を見て挨拶するようになりました。

 道路を清掃しながら挨拶を続けて約三ヶ月。最近は、幼稚園、小学校、中学校そして津名高生さらには、大人たちも自然と挨拶を交わします。「美しい淡路市」運動の第一歩です。

 校舎の在る番匠が丘の桜が満開です。この記事が出る頃には、暑い盛りでしょうが、今はまだ肌寒い季節でもあります。自宅前の看護大学のグラウンドの周辺に、桜の木が植えられています。後、五年もすれば花が咲き、その前を子供たちが登下校することになるでしょう。通り過ぎる青春の群像をいつまで見られるのか。

 去年、淡路市文化協会の会長であった植松剛先生は、もう他界されました。

 代表して弔辞を読みましたが、涙が溢れて困りました。涙の原因は明確ではありません。子供の頃、植松先生は既に津名高校の教員であり、私の姉の恩師でした。本当の付き合いは、市長選挙の時からですから、二年間の中に凝縮された思いがそうさせたのかも知れません。

 人それぞれの出会いと別れが有ります。

 もう既に淡路市長として二回目の退職辞令を渡しました。旧町に就職し長年地方自治に尽くし、淡路市職員として職を全うした方々です。過渡期の手探りの混乱の中で、それなりの身の処し方をされた方もいました。「人生色々」と発言された方も居ましたが、色々であるからこそ素晴らしいと思います。

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 4月8日にも、一つの出会いと別れがありました。淡路市が設立後、最初の県議会議員選挙は、3期12年の現職を新人が破って当選しました。

 前者は70才代、地元在住、後者は50才代、東京からの帰郷という対峙構図に、どちらも故原健三郎代議士の縁の人という事で、接戦が予想されましたが、一万一千と一万五千票であっさりと開票は確定しました。いずれにしても、一対一の対決になると、二分されるという淡路島独特の結果となりました。一つの時代が終わり、一つの時代が始まる。繰り返される世の習いですが、別れには寂しさがあります。

 私の家の前を通り過ぎて行く青春の群像も、出会いと別れを繰り返しながら成長していくのでしょう。そして、津名高校の歴史の一部としていつの日か、登校途中に挨拶をしていた男が居た事を思いだしてくれるでしょう。

 美しい淡路市の原点は、そうした出会いと別れに有ると、登校する子供たちの背中を見送っています。門下市塾は、後継者育成塾です。

             津名高校同窓会 阪神支部報 平成19年7月20日
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  1. 2008/03/10(月) 09:53:38
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