故郷の雨 ――淡路市長―― 門 康彦
愛と正義の政治家、『砂楼の伝説』の著者でもある詩人 門康彦淡路市長の『故郷の雨』ネット版を、順次紹介してゆきます。
平成22年私的軌跡。
北海道知事公館前庭に、村橋久成の胸像が有ります。麦酒醸造所を初め、勧業試験場、製紙所、牧羊場など道内各地に創設し、開拓と産業の基礎を築いた北海道の恩人と言われる、薩摩人。将来を嘱望されながら開拓使の官を辞し、薩摩藩の友人知人等と音信を絶った。11年後、神戸で身元不明の行路病者が死亡。着衣は、木綿シャツ一枚と白木綿三尺帯一本。最後の言葉は、「鹿児島県士族、村橋久成」
その心奥を、山内昌之東大教授は、「北海道開拓使払下げ事件に対しての、吏道を捨てた正義感」と談じている。
人には其々の生き様が有るが、今年の三つを上げるとすると、腰部脊柱管狭窄症(坐骨神経痛)、ブラジル渡航、老化現象。

まず、所謂、坐骨神経痛。
桜花舞う四月、歩行途中で足に痛み、休息すると歩行可能。後にドクターから「それが脊柱管狭窄症、坐骨神経痛の典型的な症例」と指摘されました。天性の医者嫌い天才と称せられる自己診察で、運動不足と診断、腕立て伏せ50回、腹筋50回、背筋50回三セットを5セットに増大、安静にしていれば回復も早期だったと言われたが後の祭り、自殺行為の妖怪の世界に突入しました。何故そんなにトレーニングをしたのかと問われましたが、動機は簡単、今年の夏こそ海で泳ぐ。泳ぐからには元の割れた腹筋の復活。
間違ったトレーニングの果てに、明石海峡大橋無料化の東京陳情、皇太子殿下のウエステインホテル玄関でのお出迎えお見送りまで何とか耐え、それから、1週間殆どまともな睡眠を取らず頑張ったが、狂気寸前までの痛み耐えがたく、親友の立会の元、禁じ手のブロック注射、痛みが消えてトレーニングを始めようとして看護師さんに「何をするんですか!」と一喝され、約半年で何とか克服しました。
その間、針灸、カイロプロテイクス、マッサージ、多種多様な薬物等、多くの方のご支援ご指導を得ました。心からお礼を申し上げます。有難うございました。
「紙切れ一枚拾うのも注意して」と忠告されていたのに、ブラジル渡航前に又発症、何とか薬物等に助けられながら公務を果たして帰国。
根性だけではどうにもならない事が有るのを体感した1年でした。

次は、ブラジル渡航。
二年前、ブラジル移民百周年、日程が合わず見送り、井戸知事より県事業の時は宜しくとの約束の履行と、旧津名町のパラナグア市との友好提携の継続確認のために、ブラジル兵庫県人会設立50周年等の県民交流団の一員として、淡路市パラナグア市友好親善使節団を結成。市代表の市長、議会代表の議長、教育代表の教育長、国際交流協会代表、民間代表、そして事務局の6名。
往復に4日間、行程6日に9回の飛行機利用の過酷な行事も、市民あげてのパラナグア市の熱烈歓迎に疲れも消えました。
ブログによるリアルタイムの報告、淡路市5周年記念式典の画像による報告等、順次報告等していますが、其々の立場でまとめて報告書を作成します。
パラナグア市に、温故知新の書をプレゼントしましたが、故柏木津名町長の名前が伝わっていて、まさに、地球の反対側で人の縁を実感しました。
10年後、淡路公園に植樹した桜の木に満開の花が咲く事を祈念しました。

最後が、老化現象。
全てに淡泊な感性が付きまとう。何よりも拘り感が薄くなっている。
腰部脊柱管狭窄症も、老化が原因の一つと言われている。70歳以上では30~40%がそうだとも言われています。日常生活で、後ろに反らせる姿勢、捩じる行為は良くないのでゴルフには天敵。ゴルフぐらいと言う事も出来なくなるのが老化。
肌の染み、俗称、「お迎えマーク」も気になる。徐々に忍び寄るそれらの兆候に、物忘れが重なってくると危ない。
しかし、こればっかりはどうしようもない。其のことをどう冷静に受け入れ、自分自身の終わりをどうするかを意識しなければならないのが老化。
村橋久成の生き方は、自分の官吏としての理想と現実の狭間に嫌気がさして世俗を絶ち、世俗から逃避した壮烈な人生の終わり方を選択したもの。
沖縄最後の官選知事、島田叡は、部下も連れず、青酸カリと拳銃、そして葉隠れを持参して沖縄戦場に赴任したと言われている。今も遺体は不明。
番組の最後に、「行政は何をしているんだ」の論調で最期を締めくくれば終われるテレビ等に代表されるマスコミの現代にあって、官と称せられる部族の生き方を、今こそ明確にしなければならない。
合併6年目の師走、書斎で三代信国の白刃を眺めながら、「お前は何をしているんだ」という仲間の声を聞いたような気がする。
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