故郷の雨 ――淡路市長―― 門 康彦
愛と正義の政治家、『砂楼の伝説』の著者でもある詩人 門康彦淡路市長の『故郷の雨』ネット版を、順次紹介してゆきます。
「いつかきっと帰りたくなる街づくり」について。 15回生 門 康彦

フェイスブックで、東京の青年が語りかけてきました。都会の大学で学び、故郷、淡路島に帰ろうとしたら就職の場が無かった。望郷の念は有るが叶わない。「市長、そういう街づくりを目指して下さい」という言葉でした。
一方、市長と明日を語る会では、「ここに住んでいますが、子供達の将来を思うと不安です。環境の良いのは分かります。しかし、生活の拠点としては課題が多すぎる」という、悲痛な思いを聞かされました。
島全体が回り親類だらけ、結局、個人の利益優先の田舎社会の壁は越えられないという指摘でした。
明石海峡大橋、国道28号の架橋は、代えがたい便利さの提供と同時に、関連の雇用と生活の場を壊滅させました。
島で頑張る青年が言いました。「橋がかかって以降、自分たちが作って売っていた品物の半値で商品が島外から入ってきた。とても太刀打ち出来ない。」
毎年、島の2千人近くの人口が減少しています。凡そ、半分は自然減、出生と死亡の差です。そして、半分が高校生の進学等です。4年間の大学生活を終えて、帰島するものは少ない。
そうした現実を直視した時、淡路島が物理的に島でなくなり、島的状況が継続する中で、身の丈に合った、「いつかきっと帰りたくなる街づくり」を実現するにはどうしたらいいのか?
過疎、そして急激な少子化が進む淡路島、人口も14万人台となり対策を急がなければならないのに、小さな政府、淡路島一市の実現はなかなか進まない。
島とは言っても、気候は温暖、自給率は100%を超え、1時間以内に大阪に到着出来る利便性は、島民から危機感を常に遠ざけてきました。最近は架橋により犯罪も多様化していますが、それでも玄関の鍵を施錠しない家庭が少なくありません。車や自転車なども同様です。
安全安心の環境は、都会よりは数段上です。
そうした環境は、静かに島を蝕み、閉塞状態へと追い込んでいます。一番の課題は、「それでもいいんだ」という民度です。諦観ではなく、「何が悪いんだ」という現状認識が多くの市民に有ります。
そうした環境の中で、時の淡路市長として、何を成さねばならないか?過去、現在、そして未来を考察してみました。
まず二期目を振り返ってみました。
平成21年4月27日の朝刊の見出しは、「行財政改革再び託す」でした。
白紙委任を含めて、71.3%の支持率は貴重なものでしたが、対立候補から批判されたとされる事柄は、この事に尽きます。
それは神戸新聞、西尾和高記者のコメントです。「二人の新人候補から、独断専行、市民目線に立った市政を、市民に冷たすぎると批判されたが、他陣営から「行政マンとしてプロ中のプロ」と評価される手腕が評価され大差の結果となった」と有りました。
その批判というものは、具体的な内容は全く無く、政策討論を提案したが、二陣営からは、何の反応も無かったのですが、その事自体が別の課題として残りました。
さてスローガン、マニフェスト等ですが、H17~20年1期目のスローガンは、「明石海峡大橋の無料化」でした。 マニフェストは、「ふるさと五弁の花の集約」。
それらの実績概要は、 1、5町の融和。 2、赤字の回避。3、バランスに配意した整備でした。
H21~24年2期目のスローガンは、 「世界的観光立島・淡路市」でした。 マニフェストは、「身の丈に合った市政運営」。
それらの実績概要は、1、企業誘致の展開。2、観光施策の推進。3、行財政改革の断行でした。
そして、H25~28年の次の段階では、スローガンが、「淡路島を世界遺産に」と展開し、マニフェストが、「いつかきっと帰りたくなる 街づくり」へと繋がります。
その目標は、1に後継者対策(教育の振興)2に小さな政府と集約から散会へ。(施策の検証、見直し)3に淡路島振興への貢献施策、明日に架ける橋、淡路島1市への展開となるはずです。
GO FORWARD WITH。静かにそして着実に、淡路市は歩み始めています。<阪神支部報17号。>
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