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故郷の雨 ――淡路市長―― 門 康彦

愛と正義の政治家、『砂楼の伝説』の著者でもある詩人 門康彦淡路市長の『故郷の雨』ネット版を、順次紹介してゆきます。

淡路市誕生記念式典 式辞

 本日ここに淡路市誕生記念式典を挙行いたしましたところ、皆様方におかれましては、公私何かとご多忙のところ、お繰り合わせの上、多くの皆様方のご臨席を賜り、誠にありがたく厚く御礼を申し上げます。

 既にご承知のとおり、平成17年4月1日に、関係各方面の格別のご指導ご支援によりまして、地理的にも歴史的にも古くから深いつながりのあります津名町、淡路町、北淡町、一宮町、東浦町の5町が合併し、人口約5万1千人、面積約184平方キロメートルの規模となります淡路市が誕生いたしました。

 新生淡路市は、「豊かな自然と文化、太陽の光に包まれ、人々の笑顔があふれる淡路のウェルカム・シティ」を将来像と定め、住民の皆さんと行政が一つになってまちづくりに取り組んでいる所でございます。

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 合併から8ヶ月余りが過ぎ、厳しい財政状況の下、新市としての基礎固めに取り組み、旧町それぞれの持ち味を生かしながら、しっかりとした基礎を築くことが最も重要であると認識し、市政の運営に取り組んでまいりました。ようやく地に足が着いてきたところであるように思います。

 私たちの新しい淡路市は、淡路共和国と言っても過言ではない素晴らしい独自の特性を持っています。明石海峡大橋、淡路夢舞台、震災記念公園、伊弉諾神宮、そして佐野総合運動公園を有する広大な埋立地、これ以外にも歴史と文化に彩られた地域社会の文化があります。それらと行政サービスを連携させて、未知の領域へ市民の皆さんとともに、歩み始めたところでございます。

 現在、本市の財政状況はバブル崩壊後、長引く景気の低迷や国の進める「三位一体の改革」、国の歳出削減などの影響、また阪神・淡路大震災に係る復旧・復興事業の推進、更には昨年の度重なる台風災害の復旧事業等により、財政状況は極めて悪化しています。

 又、少子化の流れとともに総人口に占める高齢者比率は、急激に増大することが予想されます。今後は、保健・医療・福祉に対するニーズの増大と多様化が予想されます。そのため、地方公共団体には、子育て環境の向上や、医療・福祉サービスの効率的な提供のみならず、健康な高齢者が生産者として地域社会に貢献できるシステムを構築する必要があります。

 そこで、私たちの淡路市に目を転じますと、島であるがゆえの発展の限界を克服するため、道路・交通網等の社会基盤の整備が進められ、平成10年の明石海峡大橋の開通により、淡路島の玄関口としての役割を担うようになりました。

 しかしながら、明石海峡大橋の通行料金が高額ゆえに利用者の負担も増え、企業誘致や人口の定住化のネックになっているところでもあり、通行料金の大幅値下げや、橋の無料化についても関係機関への働きかけをしている所であります。

 また、住民の皆さんの生活道路として最も重要な主要県道におきましても、道路の拡幅や歩道の設置等が望まれ、国・県御当局のご支援を求めながら、改善を進めるとともに、近い将来必ずや発生すると言われる東南海地震や、毎年のように襲われる大型台風等の自然災害に対する対策として、河川改修や越波及び高潮対策としての護岸等防潮施設の整備、砂防事業の推進等、安心して暮らしていけるよう、災害に強いまちづくりの推進にも取り組んでまいります。

 また、行政と関係諸団体、地域の方々との連携を深め、市全体の融和を図りながら市民の皆様との一体感を醸成し、調和のあるまちづくりの推進に努め、「継続と融和」をスローガンに「市長と明日を語る会」や市内の若手を中心とした「まちづくり懇話会」、各総合事務所の職員との「意見交換会」、「財政戦略会議」、「職員からの意見提案」など、幅広い皆様方からの提案や意見を受け、明日の淡路市建設に向け取り組んでいるところであります。

 提案の中には、クリーンエネルギー対策と観光資源を兼ねた風車の建設や高速バスの利便向上、有料老人ホームの建設、神戸空港等に向けた新航路の開設、大型ショッピングセンターの誘致など、民間活力を生かしたまちづくり計画も進みつつあります。

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 現状は、大変厳しい財政状況下ではありますが、希望に満ちた淡路市創りに向けた取り組みも始まっており、明日を担う子供たちが淡路市に生まれ育ったことを誇りとし、いつまでも愛着を持ち続けられるまちづくりをすることが、私どもに課せられた使命であります。

 合併協議から合併後の今日に至るまで、新市の建設に多大のご支援ご指導を賜りました国・県御当局をはじめ、国会、県議会の先生方、市議会並びに関係市民各位のご尽力の賜物であります。この機会に私は深甚なる感謝の意を表しますとともに、今後更に本市の発展のためご支援とご協力を賜りますよう切にお願い申し上げる次第でございます。

 終わりに臨み、来賓各位をはじめ、ご臨席の皆様方のご健勝とご繁栄を心からお祈り申し上げ、今後より一層のご指導・ご鞭撻を賜りますよう重ねてお願いを申し上げまして、式辞といたします。

                   平成17年11月19日
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  1. 2007/10/31(水) 09:58:54
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