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故郷の雨 ――淡路市長―― 門 康彦

愛と正義の政治家、『砂楼の伝説』の著者でもある詩人 門康彦淡路市長の『故郷の雨』ネット版を、順次紹介してゆきます。

東京淡路会 「謹賀新年」

 東京淡路会の皆様、新年明けましておめでとうございます。

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 時は、どのような状況であれ、永遠に過ぎ続けています。平成18年ももう既に何日か、過ぎました。淡路市発足から9ヶ月、5町から淡路市へ、着実に歩んでいます。

 初年度は、「継続と融和」を合い言葉に走り続けましたが、今年からいよいよ、淡路市は、将来計画を明確にしていかなければなりません。2年目は、「資産の見直しと再整備」の年になります。地域の伝統文化、施設、インフラ整備、未利用地、産業等全てにわたり、そして勿論、市行政の組織、人事、財政などもです。

 「自治体に倒産無し」と言われますが、岡山県のある町が、去年の9月に町議会で国の管理下での財政再建を表明した時、岡山県知事は、「自主再建断念は無為無策の印象を受ける」と批判し、町長は方針を撤回はしましたが、「自助努力には、限界が有る」ともしていました。

 県下でも厳しい財政状況であった旧津名郡5町も同様な立場に在ります。

 人口減少時代の新たな自治体づくりにあたって、手本が、旧東ドイツのフランクフルト・アン・デア・オーデル市に有ります。市制750年の市が、西側への移住と出生率低下そして高齢化の現実に対処するために取った政策は、縮小を覚悟したうえで、質の高い街を目指す「縮合政策」でした。

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 単なる拡大だけの夢を追うだけではなく、縮小している事実を認識し、用途地域の見直しにより開発を規制、歴史的建造物の修繕復元、生活の質を高め効率的なインフラ整備を目指し、現在の世代だけではなく、将来世代にも配慮した長期的視点の街づくりを考える事、まさに、「資産の見直しと再整備」の実行です。

 自由主義、資本主義の中で今の繁栄を創りあげた日本は、東京とその他に代表される二極化の中で、ますます、先進国と同様、富める者と、その他の者の不条理な世界に突入しつつ有ります。

 そのような時にこそ、楽しく暮らせる地域社会の創出のため、弱者に対するセーフティーネットが、制度として必要なのです。その一翼を担うのが市行政です。

 拡大と縮小、改革と守旧、それらは、その地域の身の丈にあったバランスの中で調和されてこそ、効果を発揮します。

 淡路市も他の2市との連携の中で、互いに協調連携しながら、同時に競い合う向上の精神で謙虚に身の丈にあった町作りを継続していかなければなりません。

 課題が多い淡路市は、視点を変えれば、一番可能性に溢れています。戦後60年の節目は、淡路島新時代の幕開けです。心自然のまま、衿持を高く、市民と共に今年を歩む決意であります。

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 新年初頭に当りまして、淡路市初代市長としての責任の重大さを心に刻みながら、東京淡路会の皆様ご家族の本年のご健勝にてのご活躍をご祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。

                      平成18年1月
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  1. 2007/11/13(火) 11:47:22
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